3月16日に東武東上線に専用の新型車両の50000系がデビューし、19日に乗車に行った。東武東上線に新形式の車両が導入されるのは、1983年の10000系以来22年ぶりのことで、東上線専用で車両が入るとなると、有楽町線乗り入れの9000系以来24年ぶりのことだ。



東上線は同じ東武鉄道でも浅草始発の伊勢崎線・日光線系統が派手な新型車両の投入が進む中で、通勤列車の投入ばかりで華がなくどちらかといえば地味な印象がもたれていた。沿線には滑川町の森林公園などがあるものの際立った観光地が川越、観梅所の越生が有名でやはりどちらかといえば地味な観光地ばかりだ。他の路線に比べて地味さが光るこの路線であるが、東洋大学(朝霞台・鶴ヶ島)や立教大学(池袋・志木)、東京国際大学(霞ヶ関)、大東文化大学(東武練馬・高坂)、立正大学(森林公園)など沿線には大学が多くある。しかし、東洋大学は4月より文系学部が朝霞校舎から文京区の白山校舎に移転する。その為、利用者の平均年齢は若いようにも感じる。

それはさておき東上線の50000系車両はまずは斬新さがある。これまで東武といえば青かマルーンの帯という印象であったが、やはりオレンジの主体としたカラーリングでは目新しさや新鮮さを富に感じる。車内は東武鉄道というとベージュの化粧版が多く、色がややきついという印象であったが車内が白なのはきつさよりも明るさが目に付くように見える。車内広告は、日立の宣伝ばかりで、日立のADトレインのようだった。もともとこの車両が、日立製作所(山口県下松市)で製造され、製造会社への敬意を込めるという点があるのかもしれない。
しばらくは一線を画する事になりそうな東上線の50000系車両だが、今後どのような車両になるか楽しみにしたいものだ。しかし、東上線は将来池袋〜渋谷間を結ぶ東京メトロ13号線の開通に伴い、地下鉄の乗り入れ体系にも大きな変化が生じる。この際にはどのようになるのだろうか?東武50000系01
東武50000系車両(04.12.25の試乗会)