21日、2007年からの私鉄26社、バス会社73社の発行による新しいICカードの名称が決まった。「パスモ」という名前になる模様だ。 http://www.jreast.co.jp/press/2005_2/20051208.pdf http://www.keisei.co.jp/keisei/kouhou/index.cgi?nn=17-059c http://www.kotsu.metro.tokyo.jp/news/sub_n_20051221a.html これは以前から話題になっている現在磁気式カードパスネットを利用した新ICカードシステムで、このカードでは私鉄だけでなく、バス会社でも使えるようにすることで、バス共通カードの役割を代替し、利便性の向上を図るものである。これまでJRや東京モノレールではスイカというICカードを出しているが、これ以外の会社のカードシステムが磁気式であったので、上手く使いこなすには2枚以上のカードが必要になり、利便性に課題があった。 JRなどが発行しているスイカと相互サービスを行うことで、この課題については解消される見込みだ。スイカとパスモを含めれば関東のほとんどの鉄道が利用でき、利便性の向上に大きく貢献する。 特に東西線の乗り入れるJR中央線の高円寺・阿佐ヶ谷・荻窪などの駅では、JRで使用できないパスネットでの乗り越しが多発している。逆に東京メトロで使用できないスイカで、東西線に乗れるかという質問も多く発生している。その為、これらの駅ではカードの共通化が最も強く望まれていた。それ以外にもJRと私鉄・東京メトロなどの接続する駅では、やはり利用者が迷ってしまうケースが多発し、不合理であるということがもっとも大きな理由でやはり共通化が望まれていた。 バスカードもICカードにすることで、便利になるが、これまでバス共通カードでは割引があったのに、これがなくなるようでは、サービスダウンにならざるを得ない。これについては検討をしているそうだ。 2007年3月、東京や首都圏の交通カード事情が大きく変わる。果たしてこのパスモとスイカの共通化はどのような利点を生み出すのか?今からでも楽しみだ。一方でパスネットの収集の面白さが失われ、鉄道ファン的には残念にならざるを得なくなるかもしれない。 余談 JR東日本は来年2月10日をもって磁気式イオカードでの改札を通過できるサービスを終了するが、磁気式イオカードは特に高齢者の使用が相変わらず多く、スイカにまだ移行できていない人も多い。磁気イオカードは15年でこの役割を終えるが、使い慣れた層、特に高齢者にはスイカイオカードへの移行に時間がかかっているようにも見える。