4609e714.jpg今日は,山陽新幹線の話題を2題お届けする。

1・JR西日本の500系はこだまへ
2・九州新幹線との乗り入れ

山陽新幹線内で最高速度300kmを出す新幹線と戦闘機のようなデザインで知られている500系車両。新型新幹線のN700系の投入で,その行方が注目されていたが,今後は山陽新幹線の「こだま」で使われることになりそうだ。(中日新聞の記事より)16両から8両へ短縮させ,中間車は廃車になるそうだ。これによって,0系で走っているこだまは引退する事になるそうだ。100系はわからない。

100系三原にて500系は,斬新なデザインから人気があるものの,東海道・山陽新幹線では特異なものだ。デザインなどから好きな人も多いが,座席などが700系などに比較してやや少なく,特に効率的な輸送が第一の東海道新幹線では厄介者になっていた。私も一度500系の300km運転を体感しているが,300kmでの運転が味わえるのは姫路から西で,トンネルに入ると爆弾が小爆発するような音がする。駅名表示があまり見えない。あとは,座席もやや狭くて,少し窮屈だった。しかし,300km運転という高速運転の可能性を大きく実現した功績は大きく評価したい。今後は,こだまに使われ,短区間を高速運転をする事によって,こだまのスピードアップなどに貢献していくことになりそうだ。

次に九州新幹線と山陽新幹線の乗り入れの話題。
昨日,4年後に予定される九州新幹線の博多〜新八代間の開業で,九州新幹線が博多〜鹿児島中央間が完全開通する。それによって,山陽新幹線の新大阪までの乗り入れが決定した。それに伴いN700系ベースの新型新幹線が投入されることになった。東京までは乗り入れず,新大阪までの乗り入れになった。(読売新聞の記事から)

これによって,鹿児島〜大阪は4時間,熊本〜大阪間は3時間強になる。現在,熊本や鹿児島は,東京はもちろんの事,大阪でも飛行機の利用が大半を占める。しかし,九州の空港は,県内の中心的な位置に作る事が多く,県庁所在市からは大きく離れている事が多い。特に鹿児島は薩摩半島と大隈半島の中間的な位置の霧島市の国分付近に空港があるので,鹿児島市の市街地まで約50km離れた場所にある。熊本も熊本市内と阿蘇の中間的な位置にあり,熊本市の市街地から約20km離れた場所にある。これが鹿児島や熊本の市内に高速交通の鉄道が乗り入れれば,大きな脅威になるだろう。それだけでなく,熊本や鹿児島となじみの薄かった広島・岡山など中国地方との都市の交流も生まれ,九州が活性化される可能性もある。

0系とレールスター東海道新幹線への乗り入れをしない理由として,東海道新幹線と山陽新幹線の性格の違いがある。東海道新幹線は,東京〜大阪をはじめ,名古屋や京都など国内並居る大都市を通過するので,輸送量も多く,更に効率化も求められている。500系が東海道新幹線から追い出したいのは,このような輸送の理念に障害があるからだろう。山陽新幹線は,東京方面への輸送も多いが,大阪を中心とした岡山・広島・山口・福岡など地域間の輸送がその中心で,性格が全く異なる。それだから九州新幹線の乗り入れ区間も,大阪までに留まったのではないかと思う。もちろん,東京〜鹿児島を新幹線で結べば6〜7時間かかり,所用時間がかかりすぎるのはわかる。どこかで障害があり,遅れれば,扱いも大変になる。長距離をあまり走らせたくないのだろう。

今回の話題は,東海道新幹線と無縁のものになった。東海道新幹線は何に似ているかといえばJR東日本の通勤輸送だ。JR東日本は,混雑緩和と車両の均質化を目指し短期間で幅広のE231系などを大量に各路線に投入した。それと引き換えに,東海道線では丹那トンネルを越え,更に富士川も越える静岡発着の列車が1本を除いて廃止になった,つまり,輸送密度の高い地域では,車種統一などの効率化や均質化が第一に求められている。車両的にはE231系も東海道新幹線の車両も面白味に欠ける。山陽新幹線は,輸送密度の低くなった区間と似ていると思えばいいだろう。東海道線で言えば,熱海より西側のJR東海の区間,中央線で言えば高尾から西側,もしくは青梅線の立川から先の区間だ。更に,これらの区間は東京都区内へは日常的に出る機会はどちらかといえば少ない。このように考えれば,輸送密度が,列車運営の鍵を握る事がよくわかる。これは新幹線も同じだ。