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副都心線の問題点がついに東京新聞にも掲載されてしまった。1日目は26万人の利用者を獲得したものの,2日目は18万人,大きなトラブルのあった3日目は12万人,これ以降は10万人で推移している。

副都心線は一日15万人の利用を見込みながらも,10万人というのは確かに少ないかもしれないが,事故の影響もある。これは,まだまだ利便性に気づいていない人が多いことによるためだろう。では,副都心線が持つ沿線の顔とは何かをここではまとめてみた。

副都心線には平日の昼間の顔というよりも,平日の夜や土日の顔の印象が強いかもしれない。新宿や原宿,渋谷は,平日のビジネスマンよりも週末に楽しむ街の印象がある。一方で典型的な平日の顔の街の印象を持つのが,大手町や飯田橋,神保町,市ヶ谷などの千代田区,港区の赤坂や三田などがある。また,湾岸部などのような工場地帯・倉庫街なども通らず,平日の顔のような街には,少し遠い印象がある。それを考えれば,平日が低迷するのは何となくわかる気がする。

新宿は東側(新宿区新宿・歌舞伎町)は新宿3丁目の伊勢丹などに代表されるショッピングの街,歌舞伎町に代表される歓楽街,西側(新宿区西新宿と渋谷区代々木2丁目)は高層ビル街はオフィス街であるが,小田急や京王百貨店など繁華街的な要素もある。池袋・新宿・渋谷の中では,新宿の西口は都内最強の求心力を持つ街なのかもしれない。それが日本一の乗降客数・日本一の混雑区間の両方を新宿が持っていることからもわかる。(これと匹敵するのが大阪の梅田くらい)

池袋は,繁華街的な要素が強く,西武・東武の2大デパートやサンシャインシティなどが街の中心になる。オフィス機能では大きくおちてしまう。渋谷は,センター街などに代表されるように繁華街であるが,オフィスなどは少ない印象がある。ただ渋谷はNHKなどの放送局やスタジオ,芸能事務所なども多数点在し,独特の街を構成している。

今回あげなかった雑司が谷は住宅地,西早稲田は学生街と住宅地,東新宿は新大久保の延長的なコリアンタウンと住宅地,北参道は住宅地で隠れ家な感じがある。

副都心線は,これまでの路線が都心(千代田区・中央区・港区)の業務街とターミナル駅,郊外を結ぶ路線から,ターミナル駅と郊外という形の路線であるので,未知的な要素も多い。これだから他路線との乗り換えなどで地下鉄の魅力向上と書いたのだ。