お盆の帰省シーズンが真っ只中の今日,中央線では,特急あずさやかいじなどが増発された。その中でも注目を集めたのは,189系を使った特急あずさ81号だ。
183系・189系使用の特急あずさやかいじは,今はなく,年末年始・ゴールデンウィーク・お盆の3大多客期を中心に,三連休期間中などに臨時列車として走る。今では見られない特急あずさやかいじのヘッドマークがみられるだけでなく,10数年前までの特急を思い起こさせ,懐かしく感じさせるものだ。
今回使用されるのは,長野総合車両センターに所属している今はなき上野〜長野間の特急あさまに使われていた189系だ。特急あさまが長野新幹線の名称になって,廃止になってから10年余り,この塗装は今でも健在だ!!
この塗装の特急あさまは,グレードアップあさまと呼ばれる,指定席の改良,グリーン車の3列シート化などが行われた。塗装は,碓氷峠,浅間山麓,妙義山,妙高など数々の山を通る信越本線にふさわしく,とても渋く,沿線の景観にもあっていた。横川〜軽井沢間のいわゆる碓氷峠越えでは,EF63形との協調運転も懐かしい。今は碓氷峠の区間は廃線になり,信越本線の線路はなくなってしまったが,場所を中央線に移して,時折走っている。
中央線は,小仏峠・笹子峠・八ヶ岳・塩嶺峠など信越本線に負けず劣らずの山の風景があるが,信越本線のイメージが強いこの189系は少しミスマッチな雰囲気がする。中央線といえば,特急スーパーあずさの色のような水々しいイメージであり,渋いイメージのあさまがミスマッチなのはこれだけでなく,以下のようなヘッドマークにもあるのではないか。
これが特急あずさのヘッドマークと幕式の表示だ。スーパーあずさもE257系のあずさも残念ながらヘッドマークがない,上高地など北アルプスの山々と梓川が描かれたヘッドマークは,水々しい中央線の特急の象徴のようなものだ。幕式のこの表示も旅心をそそる。
車両は,古くて見劣りがしたが,これぞ特急の原型という感じがした。出入り口からデッキを通って室内に入るとき,ここから非日常的な世界が始まるんだというのを最新の特急列車よりも最も感じさせてくれる。編成はグリーン車のないモノクラスの6両編成で,往年のような華やかさはなかった。
今でもたまに見せる往時の姿は189系の特急としての活躍をまだまだまだまだ期待できるものだった。
189系は,183系に碓氷峠越えに対応すべく,機関車との協調運転ができるようにしたものだ。碓氷峠があった時代は,車両も峠を越えられるように改造し,番号も変える事(1の位を9にする)で,碓氷峠を越えられるというのを明らかにしていた。
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あさま色が横軽から消えて10年ですね…。
もう40年以上軽井沢へ避暑に来ていますが、信越線の変貌しました。長野新幹線に抵抗感があります!
私の話は古いものばかりですが、特急あさま史上の豪華編成は金サワ489系6M6T…2Ts・Tdでした。父が撮影した8mmフィルム…EF63重連に牽引された‥あると思います。
そういえば歴史遺産の横軽の煉瓦作りの架橋、酷い落書きに怒りを感じました!