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野村総合研究所が出した「全国の私鉄別金融・所得資産の推計」を見て驚いた。これは全国の私鉄沿線を所得とストック金融をランキングしたものだ。所得は金持ちが多いかと言うわかりやすいランキング,金融の資産はそれだけ沿線住民が資産を持っているかというものだった。

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所得の1位は京王井の頭線,2位は東急東横線,3位は東急目黒線,4位は東急田園都市線,5位は小田急線,6位は東急大井町線,7位は東急池上線,8位は小田急江ノ島線,9位は阪急今津線,10位は東急多摩川線

金融資産の1位はこれも京王井の頭線,2位は東急大井町線,3位は東急池上線,4位は東急目黒線,5位は京王線,6位は東急多摩川線,7位は小田急線,8位は東急東横線,9位は京成押上線,10位は西武池袋線

だった。京王井の頭線が二つの部門で連覇した。京王井の頭線は,路線も渋谷〜吉祥寺間と短い。この路線の某駅に一日中いた経験があるが,この路線は,確かに東松原や下北沢のように下町の商店街的なところもあるが,世田谷区・杉並区・武蔵野市は高所得者などが多く,街も洗練されているイメージがある。それゆえ利用者層も他の路線とも違った感じがする。

これは,東急東横線の多摩川以北すなわち都内の区間(特に自由が丘や田園調布の辺り)もそのようなイメージがある。上位に入った沿線は落ち着きすぎて,どうも長年京成や西武などの高級イメージを持たない路線に住んでいる人間から見れば,行きづらいエリアなのだ。でも,ベストテン以内に東急池上線や東急多摩川線のように下町のイメージが強い路線が入ったのは驚きだった。

しかし

金融資産の中で9位に京成押上線が入っていたのは意外だった。

まさかあの京成が京王や東急などと肩を並べるとは・・・某夕刊紙の記事では,京成沿線は,子育てなどが一段落し,ローンなどの負担が減ったことやそもそもこの辺りは土地への愛着が強いエリアなので,そのような傾向があるのではないかと言う。また,東京スカイツリーの建設で,地域が発展し,それに京成における交通の利便性の高さも評価されていた。京成線自体が成田空港へ直行できる事や浅草線経由で羽田空港や銀座・日本橋へ直通できる事(更に言えば,押上乗り換えの半蔵門線で渋谷や大手町へ行きやすい事も含める)などもあるそうだ。それを考えれば,日暮里・上野へと直行できる青戸や高砂辺りは鬼に金棒ともいえよう。特に葛飾区内は今後大きく上がるかもしれない。