6f3e826f.jpgあらかわ交通ノート投稿900回記念企画は史上初めて地域密着型の企画とした。その名も,かなまち交通ノートを行う。

かなまちとは,葛飾区の金町で千代田線(常磐線各駅停車)・京成線の2路線が接続する駅だ。なぜ,今回金町を選んだかと言えば,この金町は,一つの駅であるが,さまざまな顔が見られる面白い駅だからだ。

鉄道で言えば,千代田線・常磐線だけでなく,単線の京成金町線,そして数年前にこの駅に廃線になった箇所もあるのでその紹介をしていく。

バスでは,既存の京成バス・東武バス・都営バスだけでなく,2000年代にこの駅に乗り入れるバス路線が増加した。ここで見られる珍しいバスを紹介する。そして,3つ目に金町の近況について取り上げていく予定だ。

第1回目の今回は,バスについて取り上げていく。金町駅に乗り入れるバスは,京成バスが葛飾区の水元・江戸川区の小岩方面,都営バスが浅草方面,東武バスが三郷市方面だ。バスターミナルは南口・北口にあるが,北口は京成の一部路線だけで,ほとんどが南口から出る。(※1)

アイリスループ数少ない北口発の路線の中で異彩を放つのがアイリスループという京成バスの路線だ。このバスは,2001年に運転を開始した路線で,金町駅から葛飾区の南水元周辺を循環する路線だ。(※2)バスは7mのいすゞエルガミオ(※3)を使用し,車体には,アイリスすなわち花菖蒲が描かれている。これは,花菖蒲の名所の水元公園に近く,葛飾区の花が花菖蒲だからだ。このバスは150円で乗る事が出来る。雨天時は朝の運転本数が増加する少し変わったサービスもある。朝夕は金町駅を目指す通勤者,日中は高齢者が特に多い。このバスが,葛飾区内における地域密着型バス路線の嚆矢となった。

マイスカイ南口からはマイスカイ交通のバスが発車する。このマイスカイ交通(※4)は,金町駅と武蔵野線三郷駅・つくばエクスプレス三郷中央駅を結ぶバスを運行している。このマイスカイ交通は,2002年に運転を開始した。三郷市の交通不便解消のために,市内に本社がある白石運輸が運行している。三郷市内でも,東武バスが江戸川に近い西側を通っていくのに対して,市の中央部などを通過していく。このバスは紺色で,白でMYSKYと書かれている。バスの規制が緩和されたことで,新規参入が促され誕生した会社だ。バスの規制緩和は,いろいろな点で問題が多いが,交通過疎地を解消するべく,隙間的な需要を生む事が出来たのは評価するべきだろう。

日立自動車交通2南口からはもう一つのミニバスが出る。それが日立自動車交通のバスだ。この日立自動車交通は,2000年代から葛飾区内のバス路線に参入し,今は金町駅〜亀有駅〜お花茶屋駅〜ウェルピアかつしかの路線など2つの路線を運行している。(※5)この日立自動車交通の路線は,区内ではレインボーかつしかという副名称で,コミュニティバスになっている。これまで葛飾区内のバスはJRの駅を起終点にするものがほとんどだったが,この路線は京成線の駅を起終点にしている珍しいものだ。

金町は,駅から少し離れると鉄道が走っていない地域が広く,地域への交通拠点駅なのでそれゆえにバスが多彩だ。これまでの京成・都営・東武だけに頼っていたバスが規制緩和で多くの路線が登場し,いろいろなバスが見られる事ができる。これが金町の一つ目の面白いところなのだ。

第二回目は,鉄道と金町の景観について取り上げていくのでお楽しみに。

関連投稿:2008年11月16日分 水元公園ファミリーシャトルに乗って


※1 北口から出る路線は,金町駅から西水元3丁目を結ぶ金62系統だけ。あとは金町から戸ヶ崎へは深夜バスが発着する。

※2 葛飾区の南水元地区は,金町駅から約1km北西にあるが,住宅地の割にはバス路線が無く不便なところなので,区がバス路線を要請した上で走らせたのがこの路線だ。

※3 狭隘な道路を通過するので,7mのエルガミオが限定で使用される

※4 マイスカイとは,英語ではMYSKYで,三郷・八潮・草加・葛飾(越谷だったか?)・吉川と通過する区市の頭文字をとっている。

※5 日立自動車は,足立区・文京区などでもコミュニティーバス路線を運行している。台東区のめぐりんは都営バスから移管された。