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3月20日、京成の3300形3324Fの赤電のツートンカラーの塗装を使ったさよならリバイバルカラー赤電が特急として上野→成田間で運転をされた。この姿を写してきたので、この模様をお届けをする。

この車両は2009年8月に京成電鉄100周年記念の一環として3300形の1編成が往年の京成の塗装であったクリーム色と朱色のツートンカラーで鼠色の帯を巻いたものに塗り替えられて、3年7カ月の間走ってきた。これが20日で最期を迎えることになった。

まずは送り込みを撮影をするが、これまでの赤電のツートンカラーの写真を振り返ると、どのシチュエーションが良いかと考えたら、東京スカイツリーと荒川をバックにしたものが良いと考え、荒川の定番スポットの葛飾区側の荒川で撮影をすることにした。その前日には定期列車の最終列車を荒川の足立区側で撮影をした。荒川の足立区側には、多数の撮影者がいる。葛飾区側のこのスポットも20人以上がいる。

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送り込みの列車は高砂→上野間で走った。上野到着が10時19分だったので、10時くらいには通過をするだろうと思っていたが、それが的中をし、10時ごろに荒川を通過をすることになった。

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京成電鉄の昭和の高度経済成長時代を彩ったこの塗装と東京の新名所の東京スカイツリー。スカイツリーのある墨田区の押上は京成電鉄の本社がある場所だ。昭和と平成、1960〜70年代と2010年代という時代を越えた組み合わせがこの荒川を渡る京成の赤電ツートン車両と東京スカイツリーの組み合わせだ。

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「夢の河をツートン車両がゆっくり消えていく・・・」、荒川という夢の河を越える京成のツートンの赤電車両。千住にお化け煙突があった時代、オリンピックの時代、そして現代と荒川を越えるこの姿は何十年もの間、京成電鉄ではおなじみのシーンだった・・・前面のヘッドマークや行き先にこだわらず、荒川とスカイツリーという被写体で写すことにした。もうこの姿は見られない。


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下り電車で堀切菖蒲園駅から別の駅へと移動をする。沿線には多くの撮影者がいる。休日ということもあり、賑わいがあったのだろう。そして、次に目指す駅は国府台駅になった。最後はやはり、京成線の最定番スポットの江戸川を越える姿を写したいからだ。堀切菖蒲園から向かったので、赤電の通過する少し前になった。国府台駅には10人程度がいる。隣の江戸川駅も同じくらいの数がいた。
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これだけ人数が多いのであれば、望遠を使って撮影をするしかないと考え、55−250mmの望遠レンズを使うことにした。ここでは3600形の快速佐倉行きと3000形3024Fの津田沼行きで試験をする。3024Fは、昨年の11月におもいでのヘッドマーク電車として使われていた編成だ。人が入ってしまうので、ここは望遠で勝負をしたいと考えた。

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そして10時46分ごろ、江戸川駅を通過をし、江戸川を越える。その堤にある小岩菖蒲園は京成の撮影の名所として幾度となく訪れている。今日は真正面から勝負をすることにした。

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今日の列車運行番号はS17、京成でSという運行番号は、臨時列車や試運転で使われるので、普段は見ることのできない臨時列車ということを証明をしているようだ。種別で「特急」と出すのは本当に久しぶりかもしれない。なぜならば、この3300形は4両編成でめったなことがない限り、優等列車で走ることはなかったからだ。3300形の優等列車といえば、2009年の11月のファイアーオレンジを使ったミラフォレスタ号(上野→成田間で運転)以来で、3年4か月ぶりだ。種別幕の下には「さよなら赤電リバイバルカラー」というシールが貼ってある。

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フィニッシュがこちらだ。長年京成電鉄を走って来た赤電の塗装と3300形車両。最後は特急という晴れ姿で、上野と成田の間を走ることになった。4両編成であるが、室内は多くの立ち席が見られた。最後の走行をする姿を肌で体感をしたかったが、混雑が予想をされたので、今回は撮影に回った。京成3300形の優等列車の姿は、2004年10月のダイヤ改正の頃までは比較的多く見られた。3300形の優等列車で走る姿は2009年のミラフォレスタで体感をしたのが最後であったが、昔は本当に毎日見られ、京成線の日常的な姿だった。これも懐かしい思い出へと変わった。そのような思い出がいっぱい詰まった3300形のこの塗装。もう永遠に見られなくなる。

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「君と僕との間に永遠は見えるのかな」これはZARDの名曲の「永遠」という歌詞の一つだ。まさに3300形の優等列車やツートンカラーにはこのように思える。この曲の出た1997年、この年は京成の3300形を日常的に使っている時だった。写真は2002年ごろに京成3300形が今は亡き急行に上野行きとして使われていた姿だ。
 
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最後の姿を撮影をした江戸川鉄橋を小岩菖蒲園側から2011年4月に撮影をしたもの。まだまだ花菖蒲は育っていなかったが、菖蒲園の風景をこの色が駆け抜ける姿ももう見られない。本当は花菖蒲が満開の時期に撮影をしたかったが、これが叶えられなかったのが、心残りだ。

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3月24日には最後の1色になったファイアーオレンジの塗装の3300形のラストランも予定をされている。こちらは通常ダイヤでの運行で、22日・23日は主に千葉線で走行をする。24日には本線を朝に1往復をする。これでこちらの姿は見おさめになる。(詳しくはこちらへ)くれぐれも沿線で迷惑はかけないでほしいものだ。