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12月23日、大宮の鉄道博物館へ行ってきた。そこでは3つのメインのものを見てきたので紹介をする。

この日、クリスマスイベントでさまざまな展示があった。その中でのメインはキハ11形の車内公開ならびにエンジンの起動だ。キハ11形と言ってもJR東海で走っている車両で最近、岐阜県内や三重県内で一部廃車に出ている車両ではない。

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ここにいるキハ11形は、元々キハ48000形と呼ばれていた車両で、最末期は茨城県の現在のひたちなか海浜鉄道になっている茨城交通湊線で走っていた。その前は、国鉄の車両だった。

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この車両の国鉄時代はキハ11形の25番だった。繰り返しますが、岐阜県や三重県のキハ11形ではないです。水モウとは現在はSLが走る真岡鉄道の前身の国鉄真岡線で走っていた。茨城交通時代も含めて、営業運転時代のほとんどを茨城県並びに栃木県で走っていた車両だ。真岡線も茨城交通湊線も現在は別の会社になっているのが興味深い。ここでは茨城交通と旧社名で書いていく。

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車内は少し狭いボックスシートが並んでいる。何しろ今から60年近く前の1956年製で、15年くらい前に引退をしたのだから古めかしく感じるのも無理がない。

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112番とは茨城交通時代の番号のキハ11形の2号車で、車内には茨城交通時代の時刻表もある。今ではひたちなか海浜鉄道となって、バラエティに富んだ車両を入れている。ここでかつての面影を感じさせた。というよりもそのひたちなか海浜鉄道が同じ番号の形式のJR東海のキハ11形を購入をし、間もなく営業運転を開始をするのは何か偶然かもしれない・・・

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今では目にすることも少なくなった扇風機。時期外れで申し訳ないが、この車両には扇風機のスイッチもついていた。ボタンを押せばスイッチが起動をする。しかし、この時期なので、すぐに切ったのは言うまでもない。それにJNRと国鉄の英字3字も書かれていて懐かしさも感じた。

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こちらが運転台だ。ハンドルとブレーキ弁があるのは昔の車両だと感じる点がある。室内ではエンジンの起動もあったが、甲高い音を出し、今のような静音の気動車に比べれば騒がしかったが、これが昔の気動車であることも忘れてはならない。

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車内から撮影をした埼京線・川越線を走るりんかい線の70-000形だ。鉄道博物館のキハ11形からとわかるように丸い窓枠と糸の網棚も入れてみた。このキハ11形にいたのはごくわずかだったが、室内を見学をする機会が少ない車両なので、貴重な体験を味わうことができた。確かにこの車両は名古屋のリニア鉄道館にも展示されていたが、室内公開はしていなかったような気がする。リニア鉄道館の前身の一つの佐久間レールパークではこの車両の室内を見たことがある。

この鉄道博物館の付近には千葉県内で走る209系も試運転のために来ていた。埼京線のE233系との並びも撮ってみた。

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そして屋上の展望デッキへと向かう。ここでの目的は新幹線や埼玉新都市交通ニューシャトルの撮影ができる場所だ。これはE5系とE6系の連結車両だ。

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新幹線に比べるとニューシャトルの車両が小型に見えてしまう。ニューシャトルは綺麗に撮影ができる。

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さて、ここでの最大の目的は、E2系のN編成のあさま617号だ。本当は上り列車を撮影をしたかったが、時間に間に合わずに下り列車の撮影をすることにした。下りは上りに比べて撮影が難しい。しかし、最後の雄姿をここで見届けるしかない。E2系のN編成は12月24日を持って定期運用からは撤退をし、2月までは臨時列車として時折運転をされる。後追いで北陸新幹線のE7系を撮影をして実験をする。

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15時35分頃、あさま617号がE2系のN編成でやってきた。もうここでこの色の新幹線を見る機会は大きく減るのか・・・と思いつつ、最後の雄姿を撮った。

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編成全体を捕えるものの、顔が後ろのポールに少し当たってしまい、綺麗とは言えないが一応写した感じだった。本当は上りを撮りたかった。しかし時間が間に合わず、下りになった。それでも記録を写すという点では貴重な写真になったのかもしれない。E2系のN編成は長野新幹線時代の北陸新幹線の最主力車両で、長野と東京の距離を大きく縮めた。そしてこの車両は日常的に上越新幹線や長野新幹線(当時の名称)で走っていて、いついても当然というような車両だった。最後の姿はこの鉄道博物館で見届けた。

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そして室内では、最近から展示をされたEF55形の撮影へと行った。EF55形は今年の4月から展示が始まった。外見からムーミンと呼ばれている名物機関車だ。

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この車両は2009年まで群馬県の高崎車両センターにいて、主に群馬県を中心に走っていた。この車両の登場機会は少なく、私も群馬県内のイベントで見たことがあるくらいだった。1936年と今から80年近く前に製造され、1960年代まで走っていたが、のちに中央鉄道学園で保存され、国鉄末期に復元され、群馬県内に配属されていった。

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この車両の牽引をする姿は一度見たことがあるが、乗る機会はなかった。往年の電気機関車によるけん引を撮影をしたかったなとは思う。この車両の登場で鉄道博物館の魅力は増したかもしれない。

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今日はEF58形の89号機も表にみずほのヘッドマークを付け、裏はクリスマスの装飾を飾っていた。この車両も往年の名車両だ。さまざまなところにクリスマスらしさを感じさせた。

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今回の鉄道博物館見学は2013年5月以来2年7カ月ぶりになったが、貴重な車両の室内公開や新しいものを見たり、それにこれまで走っていた車両の見送りなど3時間30分という短い時間であったが、さまざまな事を味わうことができたのが良かった。