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いよいよこの日がやってきてしまった。1976年から始まったこちら葛飾区亀有公園前派出所が17日発売の週刊少年ジャンプで最終回を迎え、コミックスの200巻を持って最後のこち亀となる。これに合わせて、弊ブログではこち亀のラッピングで走った京成電鉄の車両・京成バスの車両を中心にお届けをしたい。その第1弾は京成バスを主に取り上げていく。

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京成では過去にこち亀のラッピングを行った車両があった。鉄道では3300形が2010年7月から2013年までの2年半、バスでは主に亀有駅に乗り入れる金町営業所の車両と京成タウンバス(車庫は立石駅に近い葛飾区の奥戸)に施された。亀有駅からは南の葛飾区内は京成バスの主要なエリアだ。

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2008年に初めて京成バスでこち亀のラッピングをまとったのは、金町営業所の8212号車だ。金町営業所は、金町駅を中心とした葛飾区東部をエリアとしているが、亀有駅と新小岩駅の間を青砥駅入口や奥戸を経由をする新小53系統は葛飾区の中部を南北に走る路線だ。この8212号車は今では東京では絶滅車両のいすゞのキュービックだ。さらにドアも折戸の車両だ。特に1990年代の葛飾区内を走る京成バスはこの車両が多く、京成バスといえば私も無意識にこの車両を思いつくぐらいだ。京成バスの金町営業所は8000番台の車両が導入をされている。

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2011年以降に京成バスでこち亀のラッピングをまとったのは、金町営業所の8114号車だ。この車両は、いすゞのエルガが使われている。いすゞは2000年代以降はエルガでの購入になっている。亀有駅前のベンチに座る両津勘吉像とともに撮影をしてみた

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葛飾区内の青砥駅の近くと新小岩駅の北東広場から出るこち亀の8114号車だ。このこち亀のラッピングバスはもっぱら新小53系統で使われた。他の葛飾区内を走る路線にはあまり投入をされなかった。

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葛飾区内を主なエリアとする京成タウンバスでもこち亀のラッピング車両がある。これはT023号車だ。これはいすゞのエルガミオと呼ばれる車両でエルガを少し小さくした車両だ。主として、亀有駅から堀切菖蒲園駅や東京スカイツリータウンを経由をして浅草寿町の間を結ぶ有01系統に入っていた。この路線は、荒川を越える数少ない京成バスの路線だ。

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こちらは浅草寿町での姿だ。こち亀の両津勘吉の出身地は浅草で、台東区の千束の付近だ。場所からすれば吉原や山谷にも近い。こち亀では浅草を舞台にした話が数多く書かれた。浅草の三社祭やサンバカーニバル、隅田川花火大会、隅田公園の花見、浅草寺の初詣といった浅草を代表をする年中行事はもちろんのこと、浅草の浅草寺、花やしき、商店街、雷5656会館、かっぱ橋などを舞台とした話も多く書かれた。それだけでなく、浅草のかつて賑わった映画や演芸などを舞台にした話も書かれ、浅草の様々なことも知ることもできる。1980年代の浅草物語や1990年代の浅草七つ星物語や浅草シネマパラダイスなどは浅草について描かれたこち亀の名作の一つだろう。特に浅草を知る上ではこち亀は魅力的なコンテンツだ。浅草だけで一つの作品集を作って欲しいくらいだ。

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京成タウンバスのこち亀ラッピングといえば、かつて亀有駅で撮影をした写真の中ではこのような写真もあった。後ろに見えるのは特急ひたちのE653系だ。E653系はご存知のように新潟へ行った。この写真自体が貴重な一枚になってしまったようだ。色は赤の7両編成だと思われる。

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これが二つの京成バスのこち亀ラッピングが亀有駅前で後ろ姿を仲良く並んだ同士だ。これを撮影をしたのは2011年の夏くらいだが、亀有駅で仲良く並ぶ姿はこれしか撮れなかった。

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亀有の話でおまけであるが、こちらは都営バスの話だ。亀有駅には2013年まで都営バスが乗り入れていた。こちらは両津勘吉の銅像と都営バスだ。都営バスでは葛飾区に車庫を持つ青戸の車両に1回だけこち亀のラッピングが施されたことがあったが、実は撮影ができなかった。なお、亀有駅に乗り入れた都営バスは環七通りを足立区役所へ行く路線で、2003年までは環七を延々と足立区内を横断をし、王子駅まで結んだ。(王子〜亀有の路線は東武バスで1日2往復であるが残っている)乗り入れたのは末期こそ青戸の車両であったが、それ以前は足立区の千住の車両だった。都営バスもこち亀で描かれることが多く、浅草や上野、南千住などこち亀の風景には欠かせなかった。1990年のバブルの頃の名作の勝鬨橋開け!という話でも都営バスが描かれていた。

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第1弾は京成のバスから見たこち亀についてを記事にした。第2弾は、2010年から2014年まで走った京成の3300形のこち亀ラッピング車両を中心に紹介をしていきたい。

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現在、JR亀有駅では階段にこれまでのこち亀の単行本の背表紙についてのラッピングがしてある。亀有駅でもこちら葛飾区亀有公園前派出所の最後を取り上げているようだ。

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私は葛飾区内の京成線沿線の出身であるが、それゆえにこち亀に関する思い入れは強い。こち亀の魅力はギャグマンガに留まらず、流行を追いかけたり、過去の遊びや文化などをリスペクトをしたりすることやさまざまなキャラクターを出したりするところなどが魅力的だ。それだけでなく、浅草をはじめとした東京案内の側面にもなったのも事実かも知れない。第2弾の京成の鉄道の時の記事ではこち亀が取り上げた東京の街なども少し紹介をできれば幸いかと思う