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12月4日、東武鉄道の南栗橋車両管区で、晩秋恒例の東武ファンフェスタが行われた。今回のイベントの最大の目玉はなんといっても、来夏から鬼怒川線の下今市〜鬼怒川温泉間に走るSLの撮影会だろう。このSLは先日「SL大樹」と名付けられることになった。

このSL大樹を牽引する機関車はC11形の207号機で元々JR北海道の所有で、東武鉄道に譲渡をされたものだ。このC11形の撮影会は、1000名限定の抽選で行われ、私はこちらの撮影会に当選をしたので、SLの姿を撮影をしてきた。その模様を主にお届けをしたい。



北千住駅や南栗橋駅などには広告やポスターが張っていた。いつもどおり、北千住駅から東武線に乗ったが、待っていろよという気持ちが強かった。

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東武ファンフェスタは毎年東武鉄道、特に本線や日光線・伊勢崎線などを走る車両がメインで、特急車両なども展示をされ、華やかなイベントだ。今年は200系のプユマりょうもうやセイジクリームに塗り変わった8000系の8111編成、そして伊勢崎線のレジェンド1800系の1819編成なども展示をされた。その撮影については別立てで後述をするが、今回はその撮影に約1時間待ってしまった。

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そして12時45分からの会に参加をするべく、会場に向かう。今回はかなり競争率も激しかったと聞く。その中で撮影が出来るということに最高の光栄を持ちたい。東武鉄道はSLの運転に当たり、南栗橋の車庫にSL専用の検修所を作ったのだ。

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そして集合をした後、ついにC11形207号機が待っていた!大樹は日光の杉や東京スカイツリーなどをイメージをして名付けられ、さらにヘッドマークは日光に祀られている徳川家康の徳川家の家紋をイメージをし、C11形なので三輪が描かれ、大樹の字は日光市出身の書道家の涼風花さんが書いた。この車両のライトは左右の2箇所ある。それは北海道の中でも濃霧の多い地域で使われていたためだ。そのために「カニ目ライト」と呼ばれることもあるのだそうだ。

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いつも通りに下の位置から撮影をしてみた。煙を上からも下からも吐いている。SLは走行シーンも良いが、駅や車庫での煙を吐くシーンも良いのだ。
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煙の吐き出すシーンは、シャッタースピードを遅くし、絞りをやや閉じて(F15以上)にして撮影をしてみた。シャッタースピードを遅くすると、ヘッドマークがわかりにくくなってしまうのもある。

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煙を多く出したシーンで、シャッタースピードを50分の1、絞りを14にしたもので撮ってみた。白い煙がSLにかぶっていったものもある。

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横からのSLも撮ってみた。横から撮るのは動輪の数を確認をしたいというのもある。Cなのでいうまでもなく動輪は3つだ。

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除煙版とその向こうに見えるC11-207というSLの車両番号とヘッドマークだ。定期運転を開始をするとこのような撮影は案外難しくなる。「大樹」というヘッドマークと番号の表記でこれがとてもよく見える。私の好きなD51-498でもこのような撮影をしたことがない。

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後ろからの姿だ。この後ろにはタンクがある。後ろ姿も滅多に見られないだけにこれも貴重な姿になった。

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このSLで牽引をされるのが、JR四国から購入をした12系客車だ。12系客車はオロ12−10号車とオロ12−5号車だ。ロという表記から分かるように、これはグリーン車だった車両だ。グリーン車のマークも残っている。どうやらかつて京都と高知で走っていたムーンライト高知号の車両だったそうだ。青い12系自体は、群馬県の高崎車両センターに所属をし、群馬県内でもSLみなかみや碓氷などに使われ、大阪の宮原車両区に所属をしているものはSL北びわこにも使われている。足回りは見ての通り、モーター類はない。当たり前だ。

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同じくJR四国から購入をした14系だ。14系といえば、最近まで急行はまなすで使われていたが、はまなす自体がなくなり、今では定期運用はなく、かなりレアな車両だ。この車両は座席車で12系と違いグリーン車ではない。12系も14系も老朽化が進んでいて、少しみすぼらしく見えるのでどのように改造をするのか楽しみだ。北海道と四国の車両が手を組んで、日光や鬼怒川を活性化をさせていくのが楽しみだ。

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イベント内ではC11形の紹介などのパネル展示もしていた。全国各地のSLも紹介をし、秩父鉄道のパレオエクスプレスや新潟のばんえつ物語なども紹介をしていた。それだけでなく、SL大樹の機関車のC11-207号機と南栗橋の車庫の近くを走る東北新幹線のH5系車両の写真という北海道を走る新旧車両の共演などの写真も紹介をされた。まさに夢へのルートがこのSLなのかもしれない。

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東武ファンフェスタ、これ以外の写真については別立てで紹介をしていく。他にも見るべきものがあったのだ。