IMG_7361a
1月22日に、勝浦〜安房鴨川〜館山間で運転をされたSL館山の撮影へと行ってきた。その模様について報告をする。

今回のSL館山は、1月21・22日に運転をされ、群馬県の高崎車両区に所属をするD51-498号機と12系客車、更には救援車両を含めた編成で走る。車両自体は既に1月10日ごろからすでに群馬からやってきて、1月13日ごろから試運転が行われた。その為、10日以上、房総半島にSLがいたのだ。

今回は、南房総フリー乗車券を購入をしての撮影になった。この乗車券は、外房線の茂原〜安房鴨川〜内房線木更津までの区間や久留里線が乗り放題で、この地域の日東交通バスや小湊鉄道バスなども一部が使える。東京都区内からは4610円であるが、市川〜千葉間は3100円で済む。その為、船橋まで京成線や西船橋まで東西線、本八幡まで都営新宿線などを使えば、都区内からも安くいくことができる。ただし、前日までに買わなければいけないのは気を付けないといけないだろう。

IMG_7304
船橋まで京成で行き、船橋からは総武線で千葉駅へ。千葉駅が改装をされ、駅ナカのショッピングセンターになったのは既報の通りだがこの中のコッペパン屋に千葉や茨城・栃木などで販売され、今は全国人気になったジョージアMaxコーヒーのコッペパンがある。いかにも千葉らしいパンだ。それだけでなく、ピーターパンジュニアというパン屋があり、ここのメロンパンがおいしい。船橋駅でも改札の中にあるが、千葉駅でも開店をした。

IMG_7308
千葉からが蘇我駅まで行き、蘇我駅から特急わかしおで安房小湊へと一気に向かう。安房小湊駅は、勝浦駅の先にある。小湊鉄道はこの駅を目指して建設をされた。ではなぜこの駅で降車をするかといえば、以下の理由だ。

IMG_7211
IMG_7167
この安房小湊駅ではDL勝浦を撮影をするためだ。DL勝浦は、SL勝浦の送り込み列車で、館山〜勝浦間で走った。JR東日本がSLを出張運転をするときは、転車台などがないなどの事情から送り込みの列車はディーゼル機関車や電気機関車牽引の車両で営業運転をされることが多い。この場合は最後尾にSLが連結をされる。安房小湊駅では、DL勝浦は30分以上停車をし、DL勝浦の到着に合わせて、おもてなしが行われ、甘酒などがふるまわれた。

IMG_7204
IMG_7171
IMG_7173
安房小湊駅に群馬からの青い車両が停車をしている。安房小湊駅では駅長さんや乗務員さんなどがようこそ安房小湊へという垂れ幕などを出したり,SLに乗車をしている人たちを歓迎をしているようだ。

IMG_7187
IMG_7180
そして安房小湊駅では、SLのD51-498に会うことができた。D51-498号機は数年前に上部の左側に副灯がつき、2灯体制になった。降雪地帯の群馬県北部なども走るのでスノープラウなどもついている。これまであまり気づかなかったが、気づいてみればこれだけの変化があるのだなと感じた。

IMG_7195
IMG_7191
IMG_7197
IMG_7175

除煙板に4つの動輪に、炭水車両にD51-498号機のSLとしての形式写真をじっくり撮影をした。D51-498は最も好きな機関車で、昔、群馬を走るSL奥利根(SLみなかみの旧名称)に五能線のリゾートしらかみの原点ともいえるノスタルジックビュートレインの客車が連結をされていた時に、群馬まで乗りに行ったことがあった。その時が私の初めてのSLの体験で、それがきっかけとなってD51-498が好きな車両なのだ。安房小湊駅では細部をたくさん撮影をした。SLのシーンは何度見ても感動をしてしまう。それを狙いに安房小湊駅で下車をした。

IMG_7213
IMG_7214

IMG_7212
DL勝浦はDE10形の1704号機だ。勝浦をイメージをしたヘッドマークが描かれている。この列車は、DE10形の牽引によるが、赤いディーゼル機関車と青い客車のコントラストがなかなか合っている。

IMG_7231
IMG_7233
向かうは安房鴨川駅だ。普通列車で向かう。安房鴨川駅の近くの自転車屋で自転車を借り(400円)、撮影地を目指す。当初はバスで行く予定だったが、自転車を借りられて撮影計画が変わった。駅から歩くとなると40分から50分かかる。安房鴨川駅の近くのベイシアで200円のセルフカレーで昼食を取り、撮影地を目指す。ベイシアは千葉県内にも割と多い。なお、撮影地は鴨川シーワールドの先にある。鴨川シーワールドと言えば、鴨川屈指の観光地だ。

IMG_7264
撮影地は、安房天津〜安房小湊間の立体交差だ。ここは海を入れて撮影ができる。地図はこのあたり。超メジャーな撮影地であるが、やはりSLの晴れ姿を撮りたいと通過の2時間前の12時45分には既に数十人がいた。本当は別の場所も考えたが、このような舞台に撮影地の妥協はしたくない。撮りたいものを撮りたいと考えた。

IMG_7311
IMG_7337
しかしこの撮影地、架線の横柱をどのようにかわすかが難しい。撮影の際にこれが本当に難しかった。しかし前にいた人が、なんと踏み台を貸してくれて、少し高い位置で撮影をすることができた。いやなんともうれしいものだ。海を入れられるベストアングルを提供をしてくれたのだ。

IMG_7339
SLの通過時刻は14時30分ごろ。13時から14時の鴨川の気温は12度もあるが、風が6mある。海沿いだから仕方ないかもしれないが、日陰にいたので寒く感じたがいわゆる真冬のような寒さではない。だんだん人垣ができて、80人・90人と増えていく。

IMG_7356b
IMG_7358a
そして14時30分過ぎにその時がやってきた。SL館山がD51-498を先頭にやってきたのだ。とにかく望遠を使い、撮影に入る。横の架線柱がなかなか難しかった。

IMG_7369a
IMG_7368a

フィニッシュはこれらだ。見事に海を入れて、SLの姿を撮影ができた。普段はD51-498は群馬県がメインなので、海と合わせることは少ない。海とSL自体がまさに珍しい姿だ。

IMG_7376
ディーゼル機関車からは乗務員が手を振っている姿も撮ることができた。最後の最後に何かを撮ろうと思ったら、偶然にこのような写真でなんかよかった。SLに手を振るようなプロジェクトは今回も行われたようだった。

IMG_7364
そして自転車で安房鴨川駅に戻り、自転車を返し、今度は館山へと向かう。館山駅でSLを撮るためだ。安房鴨川から館山まで乗るのは2010年3月以来約7年ぶりで、前回は新潟にいる485系のNO・DO・KAに乗った。今回はもちろん209系だ。関東の駅百選スタンプラリーで訪れたこともある和田浦駅は花が咲いていた。駅に着くたびに、SL撮影と思しきカメラを持った客が乗ってきたのが印象的だった。

IMG_7394a
IMG_7401
館山駅に着く。人がたくさんいる。館山駅の南欧風の名物駅舎を入れて撮影をする。この館山駅も和田浦駅と同じく関東の駅百選に選ばれた。煙は出なかったが、SL独特のにおいがしていた。これだけ多数の人に出迎えられていた。わずかな時間で撮影をするのが少し困難だった。

IMG_7404
IMG_7408
そしてSLは館山駅を出る。これでSL館山は終了だ。この時間帯の館山はとにかく風が冷たかった。11度あったが、風は10m近かった。鴨川とは違う寒さを感じた。館山駅からの列車に遅れが出ていた。その後、千葉駅へ向かうが、特急に乗らなかったので各駅停車で時間が長くかかった。千葉駅では風の冷たさもなく、館山に比べて暖かった。

IMG_7370
これでSL館山の撮影記は終わるが、今回は撮影地でのご好意、満足のいく写真撮影などこれまでのSL撮影記ではかなりよかった。今年は年間10本を目指してSLに撮影に挑戦をしたい。SLの魅力は走っているだけではないというのを再認識させられる。走行だけでなく、止まっているところ、更には整備をしているところ、乗務をしているところなんにでもなるからSLは面白いのかもしれない。走行に偏重せずに色々撮りたいと考えた。