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3月30日の朝、広島にいる。これから向かうのは、島根県だ。目指すのは3月31日をもって廃止になった三江線だ。

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JR三江線は、島根県江津市の江津駅と広島県三次市の三次駅を結ぶ路線だ。江の川沿いに総路線で、広島県と島根県を結んでいる。なので目指すのは三次駅もしくは江津駅だ。広島駅からは三次駅までJR芸備線で1時間30分から2時間だ。江津駅は三次駅よりも行きにくいが、江津駅の西に浜田駅がある。浜田駅は広島駅から多くの高速バスが出ている。今回は三次駅よりも江津駅を目指すことにした。

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広島駅からも浜田行きのバスが出ているが、広島の中心部にある広島バスセンターも経由をする。なので、広島バスセンターから乗ることにする。なぜならば広島電鉄の路面電車は広島としては欠かすものができないからだ。

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広島のスポーツチームは広島カープだけではない。サッカーのサンフレッチェ広島も忘れてはならない。広島電鉄の路面電車の5100形グリーンムーバMaxにはサンフレッチェ広島のラッピング車両もある。サンフレッチェ広島は、サッカーのJ1では2015年に優勝をし、佐藤寿人選手や駒野友一選手などの名選手を生んでいる。

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広島バスセンターの近くの紙屋町西で降りると1000形の最新のグリーンムーバLexが来た。初期の車両はピッコロとも呼ばれていたが、グリーンムーバーLexというのが正式名称だそうだ。

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広島の街中を走る広島電鉄の路面電車。広島の市街地は低湿地の三角州なので地下に鉄道を掘れない。その代わりに路面電車が発展をしている。新旧問わず様々な路面電車が走る姿はまさに広島の風景ともいえる。



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では、広島バスセンターからは浜田行の高速バスに乗る。広島バスセンターは、高速バスだけでなく路線バスのバスターミナルだ。東京に例えるならばバスタ新宿の広島版だ。広島のこのバスセンターからは広島県内だけでなく、島根・鳥取・岡山・福岡などの近県、大阪や名古屋、そして東京・横浜へも高速バスが出ている。東京への高速バスはドリームスリーパーという寝台バスもある。

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広島から島根県浜田への高速バスに乗る。9時35分発の便だ。広島バスセンターを出てわずかで高速道路に入り、トンネルに入る。その先にあるアストラムラインの大塚駅の近くに止まる。この大塚駅の近くにはサンフレッチェ広島の本拠地スタジアムのエディオンスタジアムがある。その先にある西風新都インターから広島自動車道に乗る。広島自動車道は山陽自動車道と中国自動車道を結ぶ連絡道路だ。やがて、中国自動車道に入り、安佐サービスエリアの先の千代田ジャンクションから浜田自動車道に入る。大塚とか千代田とかまるで東京に戻ってしまったようだな・・・

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浜田自動車道は昔の地図などを見るとなんで島根県の浜田というところまで高速道路が引かれているのかと小さいころから疑問になっていた。まさかその浜田自動車道に乗ることになるとは・・・その途中のパーキングエリアで休憩をしたが売店がない・・・WCしかない休憩施設のようだ。

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広島から浜田までの所要時間は約1時間50分。浜田市へは高速道路のおかげで、広島市からは短時間で着くことができる。島根県へ行くのも実に17年ぶりだ。17年前は浜田を通ったが降りたことがあったかな・・・

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浜田駅から三江線直通の三次行きに乗車をする。この列車は、益田発の浜田・江津経由の三江線の三次行きだ。ここで使われるのはキハ120形だ。実をいうと三江線に乗るのは今回が最初だ。なんと最初で最後の三江線になるのだ。キハ120形はWCなしの車両で知られていたが、今はWCがあるだけでも・・・

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浜田駅に乗り入れる山陰本線の主力はキハ126形だ。この車両は山陰の島根や鳥取でしか見ることができない車両だ。

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浜田駅を11時53分に出る。浜田からは座れなかった。ここで座れなければ3時間以上延々と立つことになりそうだ・・・それは覚悟をしていた・・・浜田から江津までの道は、赤瓦が多く、桜が咲いている海を写した。

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12時20分ごろに江津駅に着く。ここが三江線の起点駅だ。この三江線は江の川に沿って走る。ここで松江方面からの特急列車が遅れたために12時34分発の列車が8分か9分程度遅れた。もちろん座れないままだ。ここから三江線の旅が始まる。

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三江線は江の川の狭い谷間を走る路線だ。立ちながらであるが写真を撮影をした。川の向こうには赤瓦と桜がみられる。江の川に沿う風景がこの三江線の魅力だ。

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鹿賀駅など桜の名所もある。2018年の桜の開花は非常に早かった。三江線の桜は3月30日ころが満開だった。まさに桜の中去っていくという感じだ。因原駅では桜と駅名標を撮影をした。

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三江線の中での数少ない街の中にある駅が石見川本駅だ。石見川本駅では駅では多くの人たちが列車を見送っていた。人だけでなくスパイダーマンもいた。石見川本駅で多数の乗車があった。ここはどこにいるのかと思えば、島根県の盆地だ。この石見川本は大田市の近くにある。世界遺産に選ばれた石見銀山にも近い。

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川戸駅では春休み中の子供たちもありがとう三江線という旗を振っていた。この時期は子供たちの春休みの時期になるのか。子供たちはこの三江線がなく生活をしていくことになるが、将来的にはどのようにみえてしまうのだろうか・・・鉄道がなくなり、鉄道というものが身近になくなってしまい、複雑な気持ちなのかもしれない。

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ひなびた山の中を走る三江線。その中で一番印象的な風景だったのが石見梁瀬駅の付近で見た三瓶山と桜と江の川だ。三瓶山が車内からきれいに見えたのはこの石見梁瀬駅付近だけだった。この辺りでは三瓶山と三江線の写真が撮影ができたのかなと思ってしまう。

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粕淵駅にもありがとうJR三江線の垂れ幕があった。赤瓦の屋根はこの地域独特のものなので、地域らしさを出せたかもしれない。沿線には石見川本以外は集落も小規模だ。速度もあまり高くなく、鉄道があってもなくてもという感じだったのかもしれない。

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三江線の中核駅の浜原駅に着く。石見川本と浜原の間は特に混雑が激しかった。それでも立ちながら行く、風景の旅だ。降りるのはこの少し先の駅だ。

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この先にある潮駅は特に桜の美しい駅だ。駅の近くには温泉もあるらしい。桜に温泉にこれは訪れたい駅だ。しかし今はこの駅では降りない。

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降りたのはこの駅だ。三江線の名物駅の宇都井駅だ。この駅は階段を116段越えなければならない。そのために天空の駅と呼ばれている。どうしてもこの駅では降りたかったのだ。次の記事では、宇都井駅ともう一つ訪問をした駅についてを紹介をしたい。