数年後に博多と新八代の間が完全に開通する九州新幹線であるが、この度山陽新幹線と九州新幹線を直通する新大阪〜鹿児島中央間の列車名が決まった。その名は さくら だ。数年前まで寝台で東京と長崎を結んでいたが、今度は大阪から鹿児島まで西日本横断の列車になりそうだ。日本を代表する花が名称になるのだ。
さて，この西日本横断新幹線「さくら」には，JR西日本と九州の共同開発による新N７００系が導入される予定だ。この新N７００系は，車内の座席は指定席は片側２列シートの座席が並び，更にグリーン車が設けられる。サービスとしては，山陽新幹線の新大阪〜博多間を走るひかりレールスターを基にそれをグレードアップさせた形になる予定だ。走行は，九州新幹線の急勾配に対応するために，全てが電動車になる予定だ。
九州新幹線の完全開業後は，山陽新幹線では以下のような列車が走る事になりそうだ。
こだま・・・各駅停車
のぞみ・・・東京〜博多間 東海道新幹線直通
さくら・・・新大阪〜鹿児島中央間 九州新幹線直通
ひかり・・・？？
というようにひかりの存在意義がわからなくなりそうだ。東海道新幹線の直通に専念するのか？山陽新幹線内の新大阪〜博多間や新大阪〜広島間を結ぶ列車に使われるのか。ほんまにわからんじゃけえ。
ひかりは，東海道新幹線と山陽新幹線とでは同名でも役割が少し違う列車なので，その混乱を導いているかもしれない。
さくらという名称が転用される事については寝台列車で使用されていた時代は，長距離列車が鉄道の華であったので，それに使われていたが，高速輸送が進むにつれ，のぞみとかひかりとかが有名になった。しかし，ここで最も日本らしく，華のあるネーミングのさくらという名称を回帰する事によって，新幹線が高速輸送の主役である事を位置づけるそうだ。
さくらは万年万人に愛される名称で，このネーミングで鹿児島の象徴の桜島をイメージさせる事もあるだろう。また「さくら」が通る山陽新幹線の沿線には，例の三人組の歌手や某女優の出身地の広島県を例に取ると尾道の千光寺公園や宮島などが桜の名所としても知られている。この写真は，２００７年に広島の平和記念公園で撮影したものだ。この桜もほんまに美しいんじゃけえ。
結局｢つばめ｣は九州内だけのﾛｰｶﾙ特急の愛称だけで終わってしまうのは残念です。